下肢のむくみが気になるという50歳代の女性のお客様。
脚全体の浮腫みと膝の外側前方と外踝の下前方に小さな浮腫みがあります。
お風呂に入られるときにリンパマッサージをしておられるそうですが、いっこうに効果がありません。
施術前(いつも気になるところをご自身でつまんでもらいました!)
そこで、原因を慎重に調べながら80分の施術を行いました。
施術後(「むくみがこんなに減っている!」とお喜びの声を頂戴しました。)
先ず、むくみの位置、状態を見て、次に触診で大腿骨頭、骨盤、腸骨、仙骨にチャレンジし歪みの方向性を確認します。
正座を毎日される事もあり、脛骨と腓骨の位置が捻じれ、下腿全体が外方にずれ、腓骨が下がっているため足関節が内反位となり、前足部が回内位になっています。
このような場合は、脛骨・腓骨の間にある「骨間膜」に常時テンションが加わるため、その周辺に抑制信号を出します。
抑制信号は、「骨間膜」周辺の筋肉を収縮させるため静脈やリンパ管が機能低下を起こし、長年続いている下肢の浮腫むにつながっているものと考えます。
また、脚全体のむくみの原因は、腹部大動脈が分岐する下腹部から鼠蹊部を通る大腿動静脈の間の静脈やリンパ管の機能低下が原因ではないかと考えています。
具体的に抑制信号を出しているのは、腹部大静脈と大腿静脈が分かれる部分から鼠蹊部までの隣接している仙腸関節の前仙腸靭帯、股関節の恥骨大腿靭帯の固着(フィクセーション)と大腰筋の機能低下が見られることから腹部大静脈に隣接する腰椎前面又は両側の靭帯の固着を考えました。
以上の触診と検査の結果を踏まえ、想定した関節の動き等を確認し、施術する方向をチェレンジという検査で確定して、アクチベータやドロップ板を使用したオリジナルアジャストテクニックと筋エネルギーテクニック等のベーシックなカイロプラクティックテクニックを組み合わせ調整(アジャスト)を試みました。
検査で確認した陽性反応は、施術後再度検査し陰性となっていました。
結果、長年の膝下外側や足首の浮腫みが解消し、脚全体の浮腫みも思った以上に激減したと大変喜ばれていました。
今後は、期間を開けて来院し、検査項目をチェックするとともに、長年抑制信号を受けていた大腰筋や全身の呼吸循環器系の機能回復・強化(パーソナルトレーニング)を勧めしたいと思っています。